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間では投資目的の景気のいい話や、土地を転がしてるだけでカネが儲かる楽な仕事―――不動産屋にそんなイメージを持っていたが、賃貸メインの支店の営業なんかは大して儲かる訳でもなく…煩い上司に嫌味な同僚、おまけに彼女は寝取られ、クソみたいな職場で腐っていくような日々を俺は送っていた――だが、季節は春――――中年に差し掛かった俺にも、出会いの季節はやってきていた。大学進学を機に上京してきた女子学生―――俺は、純粋無垢な彼女に、一目ぼれしていた。そして―――邪な妄想、妄執―――一時の感情に魔が差した俺は、彼女の生活を盗み見てしまう――――
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